詩人のヌード

まずは着せられし絢爛たる衣をすべて脱ぎ捨て
その、モードや流行りの袈裟を剥がして
痩せっぽちなヌードになる

あとはまた着ていくだけかっていうと、
そういうのとはちょっと違います

わたしの裸の素肌にハチミツを塗り、
ハニーと言った男
レモン色の、キラキラの影法師を着せてくれた男

バガヴァーン(世尊)になるには、
心を非核化(Denuclearize)するしかないようだ

今まで押し着せられてきた刺繍だらけのキヌを一枚一枚剥がしていって
そっと、一枚一枚、朽ちた床に落としていって

ただひたすらに濡れた水の水滴になって
この庭を潤すにわたずみになる
そして、すべてが溶け合った水平線の彼方で裸体で泳ぐの

けれども、どれだけ省かれ省略し、されても
再び飾り立てられる悲しい運命からは逃れられない

ひとたび裸になったとしても
未来永劫、裸ではいられない

詩人は今度は皮膚に羽ペンで詩を書き始める
血管の上に、francaisでペンネームを綴り

聞いたこともない睦言を脛に綴り
踵を軽石でこするように、戯れの歴史を刻む

鏡に向かい、
若き日の輪郭線を顔に描く

瞳に、
書けなかった手紙を綴り、
瞼で封をして、
宛名もないままシナプスに投函する
その手紙に書かれた嘘を忘却できたなら、
詩人は裸になれるかもしれない

投稿者: リュッツォ(Ryuzzo)

1969年生まれの男性。子供の頃から言葉に敏感で小学校低学年で文章能力を自覚しました。高校生の時には作文の懸賞で大画面テレビを(^_^;) 94年に白井俊介という筆名で薔薇族デビュー。4作品掲載。99年タテイシユウスケでBadiデビュー。5作品掲載。タテイシユウスケ名義で第9回バディ小説大賞特別賞受賞。00年代にWebサイト『調香室』に移行。2008年までサイトで執筆活動していました。その後しばらく執筆活動から離れていました。ペンネームを2018年にリュッツォに刷新し、金澤詩人賞に応募したところ、賞の候補として選ばれ詩人デビューしました。現在、様々な創作活動をしているおじさんです。瀬戸内の濃厚な遺伝子と北陸の農民のハイブリッド。 犬と植物が好きなおじさんです。G-MENには投稿したことがないのですが、どちらかというとジーメン系でぼちぼちサムソン系(^_^;) 中のおじさんは温厚な性格の坊主頭のおじさんですが、創作物はなぜか暗めのドリーミングな感じになってしまう💧

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