柩の部屋

うえしたの歯で舌を噛んだ痛みで、
目が覚めた

買ったばかりのトラウザーズを履いて、
火あぶりにされる悪夢

目が覚めて、夢だとわかるともう怖くはない
汗塗れのパジャマを着替える

南中するのはアンドロメダ星雲
庭の楓の葉が落ちていたかどうか、
記憶にない

もう、
わたしには夜しかなかった
昼日中は、わたしではないのだから

あの夢で、
火あぶりにされるくらいならいっそ
と、舌を思い切り噛んだ
そのときの舌の激痛で夢から覚めた

首を絞められて、
抵抗しようと頭突きをしたら
壁に頭を打ち付けていたこともある

眠っている間に、
ベッドも犬も蹴り殴り

眠っている間、
テーブルに、フォークとナイフを、
ウェイターのごとく、
セッティングしたこともある
家族三人分

祖母、
母、
わたし
さすがに犬のはなかった

水のせいかもしれない、
亡き王女のためのパヴァーヌのせいかも、
しれない

この柩の形をした部屋は、
プラネタリウムのようなマボロシを映し出す

過ぎ去りし人が白い薔薇を配り、
栄光の都市の面影が空洞に

夜になると、
その麗しき夢、
わたしの頬はこけ、

瞼の下、
睫毛瞬き、
瞳が煌めく

投稿者: リュッツォ(Ryuzzo)

1969年生まれの男性。子供の頃から言葉に敏感で小学校低学年で文章能力を自覚しました。高校生の時には作文の懸賞で大画面テレビを(^_^;) 94年に白井俊介という筆名で薔薇族デビュー。4作品掲載。99年タテイシユウスケでBadiデビュー。5作品掲載。タテイシユウスケ名義で第9回バディ小説大賞特別賞受賞。00年代にWebサイト『調香室』に移行。2008年までサイトで執筆活動していました。その後しばらく執筆活動から離れていました。ペンネームを2018年にリュッツォに刷新し、金澤詩人賞に応募したところ、賞の候補として選ばれ詩人デビューしました。現在、様々な創作活動をしているおじさんです。瀬戸内の濃厚な遺伝子と北陸の農民のハイブリッド。 犬と植物が好きなおじさんです。G-MENには投稿したことがないのですが、どちらかというとジーメン系でぼちぼちサムソン系(^_^;) 中のおじさんは温厚な性格の坊主頭のおじさんですが、創作物はなぜか暗めのドリーミングな感じになってしまう💧

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