まるで限界集落のこの丘で
わたしが見たのは青だった

気づけば深い湖の底
暗い暗い泉に沈んでいる

暗い暗い湖のようだが
底は真っ青だ

わたしは青くなった
わたしは青い
わたしは青に染められしガラス玉

わたしの魂は青い
喧騒を捨て、世間を捨て

魚が故郷に帰るが如く
その湖にたどり着いた

どこよりもしっくりと来る場所
それがたまたま、青い湖の底だった

お前は世界から離れてしまった
お前は世間からはみ出してしまったのだ

そして、
それはお前が望んでいたことだった

この深みの中へと、
ますます沈んでゆくだろう
真っ青に染まって
青いままでいるだろう

そう信じていた
青い服を着たあの人が

瞳の湖から
わたしを拾い上げた

わたしは、
自分の瞳が映していた青から
するりと、
拾い上げられた

皮膚の上の水滴を布でぬぐい
黒い犬を素裸で抱き上げた

青い水滴に頬ずりし
泣き濡れた

水宮の扉を開けて、
光の方へ
眼は虚ろなまま
青いままで
溢れ出した

投稿者: リュッツォ(Ryuzzo)

2019年金澤詩人賞候補として詩人デビューしました。1969年生まれの男性。90年代は薔薇族とバディで小説を執筆させていただきタテイシユウスケ名義で第9回バディ小説大賞特別賞受賞。00年代にWebサイト『調香室』に移行。しばらく執筆活動から離れました。ペンネームは2018年にリュッツォに刷新しました。瀬戸内の濃厚な遺伝子と北陸の農民のハイブリッド。算命学占い始めました。 中の人は劣悪な境涯で生きてきた割には温厚な、犬好きのおじさんです。

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