忘れ去られた存在にも
存在という存在がある
忘れ去られた場所で、呼吸をしている

印象の薄い者にも
印象が薄いという印象がある
人々に忘れられた顔にも声がある

けれども闇の中に
光はない
陰の中にも
光はない

いや、
闇と光が溶け合う領域が、
あるのかもしれない

光を目指せ!
お前が正気でいられる間に

闇に冒されたら、
もう戻れない

そうだろうか?
闇に冒された闇の中で、
小石を擦り合わせ
微かな火花を起こす

原始的な祭典か
儀式の火

二つの瞳を擦り合わせ
濡れた火を起こす

寄り目にして、寄り目にして、
瞳を擦り合わせて、
涙に咽びながら、
火を起こす

涙に濡れた火は
月よりも弱く
儚くて清らかな、
光を放てるかもしれない

投稿者: リュッツォ(Ryuzzo)

2019年金澤詩人賞候補として詩人デビューしました。1969年生まれの男性。90年代は薔薇族とバディで小説を執筆させていただきタテイシユウスケ名義で第9回バディ小説大賞特別賞受賞。00年代にWebサイト『調香室』に移行。しばらく執筆活動から離れました。ペンネームは2018年にリュッツォに刷新しました。瀬戸内の濃厚な遺伝子と北陸の農民のハイブリッド。算命学占い始めました。 中の人は劣悪な境涯で生きてきた割には温厚な、犬好きのおじさんです。

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