サイアム・パープル1

この紫のスイレンのために、池を掘った
オーロラをあきらめた先に見える、
瑠璃色のムラサキの呪われた睡蓮

かなりの陽射し無しでは咲かず、
陽当たりの良い場所に池を掘った

二年越し
ようやく蕾を上げ、
念願の開花

太陽が黄道を昇りはじめた時の、一筋の光
蛍光色の、
光が射せば蛍光ピンクに見える花弁

わたしの影の中では麗しいムラサキの、
どうやって注入したのか、
青い色素を与えられた、
モネですら見れなかった青い耐寒スイレン

球根と根っこの不吉な交配種
新鮮な朝にすっくと凛

温帯スイレンと
熱帯スイレンの
亜属間交配種

沈みゆく太陽の先の王者
青い南西の根も南西

ここまで邪悪である以上
祝福を待った甲斐はあった

ついにこのような交配がなされた今
もはや、出生などに道筋も行方もない

この呪われた屋敷に
いつまでも咲き続けるがよい

すべては存在し、
存在するものがすべてだという空性の孤独

その孤独を見つめてしまった以上、
孤独に歯止めがかからなくなってしまった

投稿者: リュッツォ(Ryuzzo)

1969年生まれの男性。子供の頃から言葉に敏感で小学校低学年で文章能力を自覚しました。高校生の時には作文の懸賞で大画面テレビを(^_^;) 94年に白井俊介という筆名で薔薇族デビュー。4作品掲載。99年タテイシユウスケでBadiデビュー。5作品掲載。タテイシユウスケ名義で第9回バディ小説大賞特別賞受賞。00年代にWebサイト『調香室』に移行。2008年までサイトで執筆活動していました。その後しばらく執筆活動から離れていました。ペンネームを2018年にリュッツォに刷新し、金澤詩人賞に応募したところ、賞の候補として選ばれ詩人デビューしました。現在、様々な創作活動をしているおじさんです。瀬戸内の濃厚な遺伝子と北陸の農民のハイブリッド。 犬と植物が好きなおじさんです。G-MENには投稿したことがないのですが、どちらかというとジーメン系でぼちぼちサムソン系(^_^;) 中のおじさんは温厚な性格の坊主頭のおじさんですが、創作物はなぜか暗めのドリーミングな感じになってしまう💧

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中